追加料金なしで本文のフルカラー印刷が可能な印刷所、ワンブックスさんで疑似小口染めの同人誌をつくってみたのでその流れや完成した本をご紹介します!
ワンブックスさんのレビューはこちらにまとめてますので、あわせてご覧ください。
「小口染め」と「疑似小口染め」の違い
小口染めとはざっくり言うと、「本の側面に着色する加工」です。
それに対して、疑似小口染めは、「本の塗り足し部分をベタ塗りでデータをつくり、小口染めっぽく見せる」ものです。
完成した本を比べてみる
真横から見た写真です。完全に同じ色ではないのでわかりにくいですが、どちらも側面に色がついているのがわかります。(小口染めが蛍光ピンク、疑似小口は渋めのピンク)
ななめに少し広げてみた写真です。疑似小口はこうすると特に色がわかりやすくなります。
奥付ページで見比べてみます。こちらが小口染めの奥付です。
吹き付けたピンクのインクが少し端に付いているのがわかりますが、原稿自体は普通の本と何も変わりありません。
こちらが疑似小口の奥付ページです。
小口染めをした本は側面に染料を吹き付けて色をつけているので、原稿にはピンク色がのっていません。しかし、疑似小口染めはピンク色でふちどることで小口染め風にしているので、原稿にもピンク色がついています。
その他の違い
お願いする印刷所にもよるかもしれないのですが、小口染めをしてもらった私の本は、とにかく段ボールや近くに入れた他の本などに色が写るので大変でした。
疑似小口染めはただカラー印刷するだけなので、そういった心配はなさそうです(時間の経過によっては色が写りやすくなるかもしれません)
疑似小口染め 原稿のつくりかた
疑似小口染めのためには、このように端に色がついた原稿をつくる必要があります。
wordで原稿をつくる
!注意! 原稿は塗り足しを付けたサイズで作りましょう
通常wordで本文原稿を作る際は、A5サイズの本ならA5サイズぴったりで原稿をつくれば問題ありません。しかし、疑似小口をする場合は端に色を付けないといけないので、塗り足しをプラスしたサイズで作成しないと端が白くなって疑似小口が上手くできません。
……ということに私は気づいておらず、入稿後にご指摘のメールをもらって急いで作り直しました。
(ワンブックスさん、原稿チェックはしません!とおっしゃってるのに気にかけてくださって本当にありがとうございます……)
一度失敗しながらもなんとかwordで疑似小口の原稿をつくれたので、失敗例と参考例を紹介します。
失敗例:ページ罫線でふちどる
< 「ページレイアウト」 → 「ページ設定」 → 「罫線」 >
Officeソフトの機能説明をされているサイトを参考に、最初にこの方法を試しました。ページの端からの余白を0にすればふちどることができます。……しかし。
「線の太さ」を変えればいい感じに設定できるはずだったのですが、officeのバージョンによるのか、私の環境では6ptまでしか設定ができず断念。ググってみたらもっと太い線を設定できると解説してるサイトもあったので、バージョンによってはできるのだと思います。私は当時Office2010を使用していましたが、太さは6pt以上にできませんでした。。。
成功例:ヘッダー/フッターに画像を挿入
ヘッダーとフッターに画像を挿入しました。この方法でノドにだけ画像を入れず、奇数・偶数ページそれぞれのパターンをつくれば完成です。
まとめ
仕上がりはとってもかわいくて大満足なんですが、原稿作成が割と面倒くさかったのでしばらくやらないかなと思っています(笑)
疑似小口染めに簡単に手を出せるのも、カラー印刷が通常料金でできるワンブックスならでは。ご興味ある方はぜひやってみてください。