文庫同人誌をWordでつくる設定の6手順【初心者でも簡単】

小説原稿の作り方

この記事では、文庫サイズの同人小説をWordでつくるときの設定を紹介します。

「 wordで文庫同人誌をつくりたいけど、設定がよくわからない! 」

「 設定に失敗して文字が切れてしまった…… 」

そんな悩みや悲しい経験をしたことがある方も多いと思います。素敵な本をつくるために、とにかく簡単で初心者でもできる手順を解説するので是非実践してみてください!

(当解説はすべて Microsoft Word 2016 によるものです。他バージョンを使っている方は適宜読み替えてください)

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wordで文庫サイズの小説原稿の設定をする手順

手順の前に:私の原稿設定を公開します

手順はいいから原稿設定だけ見せて!という方もいると思うので、私が普段使っているページ設定・余白を先に公開しておきます。

  • 文字数:41(字送り:8.15pt)
  • 行数:17(行送り:12pt)
  • 余白:上:16mm 下:13mm 左右:10mm とじしろ:13mm

フォントは源暎こぶり明朝(めちゃくちゃオススメ)、フォントサイズは8ptです。

over300

完成した本がこんな感じ。

300ページを超えていたのでとじしろを多く取りました。そのおかげで内側の読みにくさは全くありません。100~250ページくらいの場合は、とじしろは10mm(もしくはそれ未満)でも良いと思います。

それでは、続いて手順を紹介します。

手順1:紙のサイズを設定する

まず紙のサイズを設定しましょう。文庫サイズ=A6サイズ、105mm × 148mmです。

< レイアウト → サイズ >

officeのバージョンによるのかもしれませんが、私が使用しているバージョンでは「A6」が選べないので「その他の用紙サイズ」を選択します。選べる場合は「A6」を選びます。

サイズ指定で、105mm × 148mm とします。フチに柄などをつけない限り、塗り足し(端に3ミリ程度ずつ付け足すこと)は必要ありません。

手順2:縦書きにする

小説は縦書きで書くのが普通です。今のままだと横書きになるので、縦書きに変更します。

< レイアウト → 文字列の方向 >

縦書きに変更したら、

こんな風に紙が横になってしまう場合は、

< レイアウト → 印刷の向き >

「横」になってしまっている印刷の向きを「縦」にします。すると、縦長の紙に縦書きする形式になります。

手順3:余白を設定する

余白とは、

yohaku

こういう部分のことです。サイズを指定しただけだと余白がものすごく広くなっているので、自分で指定する必要があります。

< ページレイアウト → 余白 → ユーザー設定の余白 >

お好きな余白を設定してください。自分で決めたら失敗しそう!という方は、上のほうで挙げた私の余白をそのまま使ってもらってもいいですし(そのままだと結構広いのでとじしろは10mmくらいでOK)、togetterのまとめも役に立つと思います。

とじしろって何?「本の綴じる側」に、本を綴じるためにあらかじめ空けておく端の余白

文庫サイズの同人誌は、100ページを超える分厚い本になることが多いと思います。とじしろはしっかり取っておきましょう。

とじしろを0mmにして、内側・外側の余白で調整する方法もありますが、wordは横書きが基本のため、内側で設定した余白が外側に、外側で設定した余白が内側に反映されるので注意が必要です。

手順4:フォントと文字のサイズを設定する

フォントを指定し、文字のサイズを決めます。使いたいフォントを選び、サイズを指定します。

8mm

こちらの本のフォントは源暎こぶり明朝、サイズは8ptです。これが小さいな~と思う場合は8.5pt9ptがおすすめです。文庫サイズには8~9ptがちょうどいいと思います。10ptだと文字が大きすぎてもったいない印象を与えてしまうかもしれません。

手順5:行数と文字数を設定する

1ページあたりの行数・文字数を決めます。これによって1ページに入る文字の数も変わってきます。

< ページレイアウト → ページ設定の右下の矢印 >

自分が読みやすいと思う行数・文字数を設定します。持っている文庫本(商業誌でも同人誌でも)で読みやすいレイアウトを真似てみるのも良いですね。

行送り・字送りって何?行送り:1行の右から左までの間隔。広げると行間が広がる。
字送り:1文字の上から下までの間隔。広げると文字と文字の間が広がる。

初めての文庫同人誌の場合は、行数や文字数は自分で決めず、持っている商業誌・同人誌の設定を真似してみることをおすすめします。

行間・文字と文字の間隔については、調節してみて自分がいいと思う広さを探してみてください。ぎちぎちに詰まっていると読みにくいので、適度に間隔を取るのがおすすめ。

手順6:ページ番号を入れる

ページ番号(ノンブル)を入れていきます。

< 挿入 → ページ番号 >

上部・下部、好きなほうに入れていきましょう。今回の例では、下部の外側に入れてみます。

<下部 → 番号のみ1>を選ぶとこんな感じです。ここから微調整していきます。

調整していく設定
  • 奇数・偶数どちらのページでも外側に表示させる
  • 位置を下にする
  • 文字サイズを小さくする
  • 開始番号を変える

奇数・偶数どちらのページでも外側に表示させる

今の状態だと、奇数ページも偶数ページも、左下にページ番号が入っている状態です。(ちなみにこの状態だと、どちらのページも奇数ページとして扱われているので、とじしろも両ページ右側についています)

このページ番号を、偶数ページでも奇数ページでも「外側」に表示させます。

「奇数/偶数ページ別指定」にチェックを入れます。これで、奇数ページ・偶数ページそれぞれでの設定が必要になります。

偶数ページの設定が消えてしまったので、偶数ページは、<「挿入 → ページ番号 → 下部 → 番号のみ3」>を選んで、ページ番号を外側に表示させます。

位置を下にする

ページ番号の上下移動は「下からのフッター位置」の数値を変えて行います。ちなみに私はいつも「下から8mm」に設定しています。

文字を小さくする

今のままだと本文の文字よりページ番号の方が大きいサイズになっているので調整します。

フッターのページ番号を選択し、「ホーム」で文字のサイズやフォントを変更します。

開始番号を変える

何も設定しないと、ページ番号の最初は「1」になっています。1ページ目は表紙なので、開始ページ数を変える必要があります。

< 挿入 → ページ番号 → ページ番号の書式設定 >

開始ページ数を変更します。

読みやすい設定ができたか心配な方は試し刷り!

「ちゃんと設定できた気がするけど、実物を見てみないと安心できない!」という方には試し刷りがオススメ。

文庫サイズだと家のプリンターやコンビニプリントで試し刷りするのが難しいので、時間があればいっそ1冊だけ印刷所に頼んでみるのがいいと思います。

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以上でwordでつくる文庫同人誌の原稿設定はおしまいです!

wordの設定以外に、小説原稿をつくるためのポイントをまとめた記事もありますので、ぜひあわせてご覧ください。

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